かんぽって何?-簡易保険入門(1)

かんぽって何?-簡易保険入門(1/2)

あやか(通常)

こんちはー。姉さん、いるー?

たまき(驚く)

あら、あやか。平日の昼間に来るなんて珍しいわね。今日は会社をずる休みでもしたの?

あやか(喜ぶ)

ふふふ、な・つ・や・す・み!あたしの会社は交代でお休みを取るから、真っ先にお休み取ったのよ。今日から1週間、あたしは自由の身よ。みんなが働いている間、遊んでやるんだからー!

たまき(困る)

何が「自由の身」よ。あやかはいつだって自由にしてるじゃない。しかも、「夏休み」なんて小学生じゃないんだから。社会人なら「夏期休暇」とか「お盆休み」って言いなさいね。それにしても会社員がちょっと羨ましくなってきたわ。私なんかお休みはたった3日間よ。しかも連絡が入れば、仕事しないといけないしね……。

あやか(笑う)

まあ、それはそれは、お気の毒さまですわねー。でも高給取りなんだから、文句は言わない!

たまき(汗)

何言ってるの、仕事の量に見合うほどお金が儲かる職業じゃないわよ。でもね、やりがいがあるからやってるのよ。それより今日はどうしたの?

あやか(通常)

あー、そうそう。明日からなんだけど、短大時代の悪友どもと近場で旅行に行くんだけどー。

たまき(驚く)

あら、あやかが女友達と旅行なんて珍しいわね。どういう風の吹き回しかしら?

あやか(面倒)

「たまには付き合わないともう合コン誘わないよ」って言われちゃってー。ま、こっちがセッティングした時の人数あわせで来てくれなくなったりもするから、ある意味接待旅行ってやつよ。それでね、何か「かんぽの宿」って所に行くらしいんだけど、何か姉さん、知ってる?

たまき(ウインク)

知っているわよ。「かんぽの宿」というのは簡易保険の加入者が利用できる保養施設の事をいうのよ。加入者でなくても利用できるけれど、簡易保険加入者は優先利用できるし、非加入の利用者より料金が割安になっているの。日本各地にそういう施設がたくさんあるわ。

あやか(通常)

なんか聞いたことあるなーと思ってたんだ。「かんぽ」って、あの郵便局でやっているやつのことだよね?

たまき(説明)

そうよ。かんぽとは、郵便局で扱っている保険の事を簡易保険と言うの。かんぽで根強い人気があるのはやっぱり学資保険かしらね。お子さんが産まれたら「かんぽの学資保険に入らなきゃね」とおっしゃるお客様も多いのよ。でも最近は、各保険会社でも子供の将来の教育費を、より良い形で貯える事ができる商品もたくさん出ているから、比較はしてみる方がいいわね。

あやか(困る)

ふーん。なんか学資保険とかって全然考えた事ないからあんま興味ないんだけど、まあいっか。

たまき(喜ぶ)

あやかが結婚して子供ができた時には手取り足取り教えてあげるわよ。

あやか(面倒)

別にいいって。子供はいらないから。友達の子供見てると、うるさいし、生意気だし、あたしが育てるのは絶対無理っていうか、出産なんて考えらんないしさー。それはそうと、かんぽって学資保険しかないの?

たまき(説明)

そんなことはないわよ。終身保険や養老保険、年金や財形商品などもあるわ。その基本の契約に特約を付加することによって、病気やケガなどの入院も保障することができるのよ。でも入院保障は5日目からとなっているから、4日間で退院した場合は保険金は支払われないわ。

あやか(納得)

へー、それなりに幅広く取り扱ってるってことかー。でも入院5日目から保障っていうのは、ちょっとねー。

たまき(説明)

でも、良い面もたくさんあるのよ。かんぽは無診査で加入する事ができるの。もちろん既往症などの告知はしてもらうけど、医師による診査は行なわれないから簡単な手続きで済むわ。まさに名前の由来通り「簡易」に加入できる「保険」ね。しかも職業による加入制限も無いのよ。だから、ケガをする可能性が多い危険な職業に従事している方でも加入できるの。年齢によって保険金額や年金額の制限があるけどね。それに手続きなどが全国の郵便局でできるというサービスは引っ越しが多い方には助かるし、郵便局の口座から保険料の引き落としをすると、保険料の割引もあるのよ。

あやか(通常)

そう言えば、前に合コンで聞いたんだけどさ「バイクのレーサーは入れる保険がないから『かんぽ』に加入している」ってトリビアっぽいこと言ってたの思い出した。人によってはメリットがあるってことだよねー。

たまき(通常)

そうね。あとはやっぱり郵便局で取り扱っている保険という強みがあるわね。

あやか(疑問)

どういうこと?

たまき(ウインク)

保険会社は民間で運営しているけど、郵便局は国営だから絶対潰れないと思っている人が多いんじゃないかしら。なぜなら日本中の世帯の中で、かんぽに1件でも加入している世帯は56%もあるのよ。すごい数でしょ。

あやか(驚く)

つまり2人に1人は必ず入ってるってことじゃん。

たまき(説明)

これは世帯数に対して56%だから必ずしもそうとは言えないのだけどね。それに平成19年10月1日に、日本郵政公社は持株会社「日本郵政株式会社」と4つの事業会社「郵便局株式会社」「郵便事業株式会社」「郵便貯金銀行」「郵便保険会社」に民営・分社化することになっているわ。これが郵政民営化というものね。だから、今後は絶対に潰れないというわけじゃないのだけれど、そう簡単にかんぽが潰れることはないわよね。

あやか(納得)

なるほどねー。確かにそう簡単に潰れそうにない気はするもんなー。

page | 1 | 2 | おまけ | 次のページへつづく

next column top