教育費と学資保険(2)

教育費と学資保険(2/2)

たまき(説明)

ゆかりちゃんの場合、小学校は公立に通っているけど、中学、高校、大学が私立となると想定するわね。そうなると中学と高校での教育費がおよそ700万円必要になるわ。そこから大学へ行くと4年間でおよそ500万円くらいはかかると思うわ。だいたい1,200万円ということになるわね。まして、医学部となると更にかかるわよ。

ひとみ(疑問)

そうなんだー。高校まででも結構かかるもんなんだね。そう言えば大学って学部によって学費とか変わってくるよね。どれくらいかわるんだろう?

たまき(通常)

幼稚園から大学までのだいたいの教育費は下の表を見てね。

幼稚園から高校までの平均教育費一覧

幼稚園(2年) 小学校(6年) 中学校(3年) 高校(3年)
公立 470,183円 1,884,573円 1,405,278円 1,552,771円
私立 1,019,833円 2,294,500円(入学料と授業料の計)※ 3,818,705円 3,097,240円
  • 文部科学省「子供の学習費調査」平成16年度より
  • ※ 私立小学校については、金融広報中央委員会「暮らしと金融なんでもデータ」平成17年度版より

大学の初年度納入金

入学料 授業料 施設設備費 納入金額合計
国立大学(昼間部) 282,000円 535,800円 - 817,800円
私立大学(文科系) 263,000円 707,700円 173,400円 1,144,100円
私立大学(理科系) 282,200円 981,500円 216,600円 1,480,300円
私立大学(医科系) 1,122,200円 2,654,900円 1,320,800円 5,097,900円
私立大学(歯科系) 583,400円 3,455,700円 966,000円 5,005,100円
  • 文部科学省調べ、金融広報中央委員会「暮らしと金融なんでもデータ」平成17年度版より
  • 国立大学は2005年度、私立大学は2004年度の計数
  • 国立大学の授業料は標準額。
たまき(困る)

大学の場合は私立でも医科系学部では学費が格段に高くなるわね。だから「お医者さんの子供しかお医者さんになれない」って言うじゃない?

ひとみ(通常)

なるほどね。結局は裕福な人の方が医科歯科系大学に行きやすいということだね。でも奨学金制度を使うっていう手もあるよね。

たまき(ウインク)

そうね。だからゆかりちゃんが医学部に進学する道はないというわけでもないのよ。それと、ゆかりちゃんの場合は今からでは少し遅いかもしれないけど、学資保険に入るという手もあるわね。

ひとみ(疑問)

ねえ、学資保険って具体的にどういう保険なの?

たまき(説明)

「学資保険」というのは子供の教育費等の貯蓄を目的にした保険のことよ。子供が産まれてすぐに学資保険に加入しておくことで、中学・高校・大学進学時に学資給付金が支払われるようになるわ。他にも、万が一お父様が亡くなった場合に養育年金などが支給されたり、お子さんの入院や死亡の保障もついているの。

ひとみ(通常)

それって、やっぱり生まれてすぐ入るものなのかな?

たまき(通常)

そうね、子供が産まれてすぐ加入すれば、払い込み期間が長くなるので、当然、毎月の保険料は安くなるわね。ひとみの場合は、払い込み期間が短すぎるので、あまりメリットが無いかもしれないわね。今から入るとすれば、積み立て型の終身保険の方がいいと思うわ。

ひとみ(疑問)

ふーん。それは学資保険とどう違うの?

たまき(説明)

積み立て型の終身保険は、払い込み期間終了に解約した場合、払った保険料より多く解約返戻金が戻ってくるのが一番大きいわね。例えば、生まれてすぐに加入して毎月8000円払って12歳で払い込みが完了するようにすれば、大学に進学する時(18歳)に解約することで、払い込み保険料の107%にあたる123万円が返ってくることになるわ。

ひとみ(驚く)

へー、保障もついてお金も増えちゃうんだ!

たまき(通常)

死亡保障しかついていないけれどね。ただ、進学時にお金の余裕があって解約しない場合は、終身保険の名の通り、そのまま残しておくことができたり、まとまったお金が必要になった時に解約できるのがメリットと言えるわね。

ひとみ(納得)

なるほどね〜

たまき(説明)

今からだと、ゆかりちゃんの大学入学時には間に合わないかもしれないけど、医学部は入学後も結構お金がかかるし、卒業後に解約して、奨学金の返済などに充当する事もできるわ。

ひとみ(微笑)

今からでも遅くはないってことね。ゆかりが生まれたときには、まさか「医学部に行きたい」って言うなんて思ってもみなかったからなー。まあダンナとも話してみるよ。

たまき(ウインク)

ええ、それがいいわね。私も相談に乗ってあげるからゆかりちゃんの夢は壊さないであげてね。我が家の家系からお医者様が出るなんてすごいじゃないの。

ひとみ(悩む)

まあねー。でも子供の夢なんてコロコロ変わるし、お医者さんになりたいのは今だけかもしれないよ。そういえば、たま姉の小さい頃の夢は「お嫁さん」じゃなかったっけ?

たまき(汗)

そうだったかしら?昔のこと過ぎて忘れちゃってたわ。そんなこと良く覚えているわね。

ひとみ(疑問)

でも、実際はFPになっちゃってバリバリ働いてるもんね。そう言えば、あやちゃんの夢っていつも「可愛い」が必ず付いていたよね。例えば「可愛いお花屋さん」とか「可愛いパン屋さん」とか。なんで可愛いって付けてたのかなー?今のあやちゃんからは全然想像つかないよね。

たまき(喜ぶ)

ふふふ、そうね。強がって見えるけど、3人の中では一番可愛いとこあるわよ。末っ子だしね。

ひとみ(微笑)

まあ、そうだね。今度飲んだときにこの話してみようっと。でもあやちゃん怒っちゃうかな?

たまき(ウインク)

さあ、どうかしらね。そろそろゴールデンウィークだし、久しぶりに3人で飲みたいわね。私の家でどうかしら。ご馳走作るわよ。

ひとみ(喜ぶ)

やったー!たま姉の料理はシェフ並に美味しいから楽しみだな。じゃあ、私からあやちゃんに連絡しとくね。

たまき(通常)

よろしく頼むわね。

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