た、たま姉ー!
朝からひとみがやって来るなんてびっくりしたわ。明日は雪でも降るんじゃないかしら?
あのね、私でも朝から起きているときくらいあるよ。それより、聞いて聞いて!
どうしたの?みかちゃんでもあるまいし、ひとみが慌ててるなんて更に珍しいわね。やっぱり雪が降りそうね。
慌てるに決まってるじゃない!だって、うちの子が!ゆ、ゆかりが私立中学に受かったの!しかもあの名門の○○中学なんだよー。
おめでとう!ゆかりちゃんも頑張ったわね。でも私はゆかりちゃんなら、きっと大丈夫だと思っていたわ。でも、○○中学とは知らなかったわ。すごいわね!
私もね、あの中学はちょっと無理かなーって思っていたんだ。だから、もう1校受験していたんだけど、まさかここまでやってくれるとは思わなかったからね。我が娘ながらあっぱれだよー。
だけど、ひとみだってゆかりちゃんのために色々と頑張っていたじゃない?夜遅くに夜食を作ってあげたり、塾の送り迎えをしたり、なかなか良いお母さんしてたわよ。そういう家族の協力があったからゆかりちゃん自身も頑張れたんだと思うわ。本当に良かったわね。
まあね。最初で最後のお受験だと思ったから出来たんだよ。あー、やっと開放されるよ。あと1ヶ月もこの緊張状態が続いていたらストレス溜まりまくって倒れてたんじゃないかな。やっと明日から心おきなくお昼寝が出来るー。
これを機に、ひとみも生活リズムを変えてみたらどうかしら?
それとこれとは話は別だよ。それでね、ゆかりが中学に受かったのは良いんだけど、今後の生活費や教育費とかのことが気になっちゃって、たま姉に相談に来たんだ。今、時間ある?
ちょっと、待ってね。うーんと……14時にお客様が見える予定だから、そうね、2時間くらいなら大丈夫かしら?お昼はどうする?出前でもお願いしようかしら?
やったー。じゃあ、ゆかりの合格祝いという事で、特上寿司よろしくね。
……あのね、ゆかりちゃんのお祝いはきちんとするわよ。だから今日は特上寿司じゃなくていいわよね。
まあいいか。じゃあお昼は上寿司でいいよ。ご馳走になるねー。