空き巣に入られたときの保険(1)

空き巣に入られたときの保険(1/3)

ひとみ(悩む)

たま姉、聞いてよー。今朝うちのマンションの隣のお宅に泥棒が入って大変だったんだよー。私疲れちゃったよー。

たまき(驚く)

あら、ひとみ。それは大変だったわね。それで、ひとみの家は大丈夫だったの?

ひとみ(じー)

うん。うちは泥棒には入られなかったんだけどね。警察が来て、朝っぱらからいろんなことを聞かれたりしたから、なんか変に疲れちゃって。

たまき(通常)

それはそれはご苦労様。泥棒はお隣のお宅に入ったって言ってたけど、どこから入ったのかしらね?

ひとみ(怒る)

どうも玄関のドアをピッキングでこじ開けて入られたらしいよ。ここのところ近所でも空き巣の被害が多いみたいなんだよね。

たまき(怒る)

これからの年末年始の大型連休は、空き巣狙いが多くなる時期だからひとみのところも気を付けなさいね。

ひとみ(疑問)

うん、気を付けるようにするよ。でも、もしも泥棒に入られたら家の火災保険で補償してもらえるんでしょ?

たまき(説明)

火災保険に加入していれば基本的には大丈夫よ。でも、火災保険にはいくつか種類があるの。建物と家財の補償は別になっているから、火災保険で建物だけしか保険に加入していなかった(家財保険がついていない)場合は、家財や現金などは補償されないから気をつけないといけないわ。

ひとみ(微笑)

そっか。じゃあ火災保険に入っていればひとまず安心だね。

たまき(説明)

でも、家財保険に加入していたとしても、補償されない条件はあるのよ。まず、現金の場合は、補償される限度額があるわ。他にも美術品や貴金属などで価額が30万円を越える高額な家財については、火災保険の申し込み時にその家財・物が何かとその金額を明記しておかなくてはいけないなどの決まりがあるのよ。以前のコラム「地震保険入門」でもその話に触れているから、後で読んでみてね。

ひとみ(納得)

ふむふむ。うちは賃貸マンションだから、家財に付ける火災保険がメインで、特約で大家さんに対する賠償やその他の賠償なんかが補償される火災保険だったよね。

たまき(ウインク)

ええ、主契約が家財保険で建物の保険はついていない保険よ。そこに必ず借家人賠償責任保険個人賠償責任保険がついている賃貸マンション向けの火災保険のことね。火災保険の種類のお話は「火災保険入門」で解説しているから、こちらも一緒に読んでおくといいわね。

ひとみ(疑問)

もしも我が家が空き巣被害に遭った時でも、ある程度は補償されるってことだね。ねえ、火災保険の契約期間どれくらいなんだっけ?

たまき(通常)

ひとみの家は賃貸契約が2年更新だから、それに合わせて2年満期の火災保険になっているはずよ。

ひとみ(悩む)

そっかー。お隣さんもそうだったけれど、実際に泥棒に入られたら何から手を付ければ良いか分からなくてパニックになるよね。まず、110番で警察に連絡をするまでは分かるんだけど、その後は何をすればいいのかな?

たまき(説明)

警察に連絡した後は、現場検証が済むまでは、いくら荒らされていても部屋はそのままにしておかなければならないわ。ドアノブなどを素手で触ったり、部屋を片づけてはだめよ。犯人の証拠となる指紋などが消えてしまう可能性があるからね。次に、保険会社や保険代理店さんに被害に遭ったということを連絡すること。ひとみの所は賃貸マンションだから、大家さんや管理している不動産屋さんにも連絡を入れておくことも忘れないでね。それから、警察の現場検証時に泥棒に盗まれたものや壊された被害物を調べ出しておくことが必要よ。

ひとみ(納得)

なるほどねー。結構いろいろあってやっぱりパニックになりそうだね。

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