みかちゃんご夫婦を例に挙げるわね。まず、みかちゃんとだんな様のどちらが加入するか考えると、収入保障保険に加入するのは、家計を支えているだんな様よ。
みかは主婦だし、だんな様はサラリーマンだもんね。
「収入保障保険」の契約内容が、だんな様が病気や事故で亡くなった場合、「収入の変わりに年金として、毎月20万円づつ25年間保険金を支払われる」という契約だとするでしょ。
うんうん。
それでは、みかちゃんに問題です。この場合は、トータルでいくら保険金がもらえますか?
え〜、20万円が25年間?えっとえっと……そんなすぐに計算できないよ〜。もう、たまきさ〜ん。意地悪しないで早く教えてよ〜!
ふふふ。1年は12ヶ月でしょ、だから20万円×12ヶ月で1年で240万円。今度は25年間だから240万円×25年間で6,000万円になるわね。つまり、25年間で6,000万円を受け取る計算になるのよ。
うわ〜!6,000万円なんて、すごい金額だね〜!
保険金の受け取り方にはもう1つあるの。さっきの6,000万円の保険金を毎月決まった金額を受け取る方法ではなく、亡くなった時に保険金を一括で受け取ることができるという方法もあるのよ。
へ〜、そんなこともできるんだ〜。
でも、一括で受け取る方法だと、毎月支払われた場合の全額となる6,000万円はもらえないのよ。
ちなみに、いくらぐらいになっちゃうの?
そうね、保険会社によって違うと思うけど、だいたいは一括で受け取った場合の82%くらいになるかしら。総額6,000万円なら4,920万円くらいかしらね。
え〜、そんなに下がっちゃうの〜?
一括受け取りにすると、まとまったお金が受け取れるけど、金額が低いということが難点かしら。年金払いにすると、受取人は所得が増えて、人によっては健康保険の保険料や各種税金が高くなる人もいるわ。だけど、そんなに税金等が上がるわけではないから、毎月一定の金額が受取れる年金受け取りの方が安定していると思うわ。
ふむふむ〜。たまきさん、質問〜。これって貰えるのは25年間だけなの?
みかちゃんにとって分かりやすくするために25年にしただけよ。実際は加入する方のライフプランに合わせて、いろいろな設定ができるわ。だいたい子供が大学を出て社会人として独立する年齢が22〜23歳でしょ。契約時はお子様は1人かもしれないけれど、2人目のお子様を出産するかもしれないでしょう。そういったことも踏まえて25年に設定する場合が多いのよ。
そっか〜。みかのところは、まだ子供がいないから分からなかったけど。2人目の子供が産まれるときって大体2年から3年くらい間を空いたりするもんね。つまり〜、2人目の子が大学卒業までを考えて25年間ってことなんだね。
そういうこと。家庭を持って子供が産まれ、そして子供が独立してしまうまでが一番お金がかかるのよ。その間に一家の大黒柱であるだんな様に何かあった場合に困らないようにする保険なのよ。
ふむふむ。子供を育てるのってお金がかかって大変そうだもんね。子供が大人になったら、子供が自分で生活できるようになるから、それまでの保険なんだね〜。
そうね。子供が独立した後は公的年金もあるだろうし、保険期間の経過とともに受取年金の総額も段々減っていく合理的な仕組みになっていて、その分保険料を抑える事ができる保険なのよ。心配なら保険期間を長くしたり金額を多くしたりして加入するか、加えて別の終身保険に加入される方もいるわね。
よ〜くわかりました。でも、お友達にうまく説明できるかな〜。
みかちゃん。そんなに心配だったらお友達の相談に乗ってあげてもいいわよ。
え〜、ほんと?あ……。でもそれじゃ、みかが説明したこと、全部たまきさんの受け売りだって、わかっちゃうな〜。
それじゃ、ちゃんと覚えていかなくちゃね。
は〜い。