たま姉の話を聞いていると、保険代理店を選ぶのって保険を選ぶよりも難しそうだね。
そんな事ないわよ。今は、どこの保険会社も厳しくなってきているから、定期的なコンプライアンス(法令遵守)の研修や、保険商品の説明会など行なっているわ。そういう研修などに多く参加して、より一層商品知識を習得している代理店は増えてきているし、そういうところはどんどん成績を伸ばしているわ。お客様に保険商品を販売するのに知識が無ければ話にならないものね。私もこの歳になっても日々勉強よ。
私には絶対無理だなー。毎日、家族の世話するだけで精一杯だもん。
私が保険会社にいた頃は、保険商品を販売するために、保険代理店さんやセールスレディーさんたちは足でお客さんを捜していたけれど、今はインターネットや電話で保険の見積もりができたり資料請求できるところが増えているわよね。
テレビでもいろんなキャラクターが出てくるCMやってたりするよね。CMキャラクターのぬいぐるみが欲しいってゆかりにせがまれたりするよー。
そういった手軽な手段で保険が選べるようになってきているのだけれど、ウェブサイトや広告・チラシを見る時の注意点がひとつあるわ。資料請求ができる保険代理店のウェブサイトやチラシに掲載する保険については、文書や写真・イラストなどに対して保険会社の厳密な審査があって、その審査を通過したものは公開・配布して良いという決まりがあるの。
へー、そんな審査があるなんて全然知らなかったよー。
保険会社の審査を通れば、登録番号が与えられ、ウェブサイトやチラシに登録番号を記す必要があるのよ。登録番号は保険会社によって頭文字・表記方法は異なるのだけれどね。例えば、保険代理店ウィルインシュアランスカンパニーのウェブサイトならアフラックの登録番号「AFH13-2005-019 5月17日」という番号が各ページの下に書いてあるわ。この数字は年月日が含まれていたりするの。新商品の紹介を載せているのに日付が古かったりすると、更新時の審査を受けていない文書の可能性もあるわ。
なるほどねー。なんだか不動産屋さんにある宅地建物取引業の免許番号みたいな感じだよね。そういう番号って新聞の折り込みチラシとかも書いてあるのかな。
その通りよ。保険商品販売を目的とした文書には全て審査が必要なのよ。だからこれから保険代理店のウェブサイトやチラシの隅などには目を凝らしてみるといいわ。
そうだったんだー。保険代理店の人もいろいろ大変なんだねー。
保険というものは事故や災害、病気やケガなどに遭遇した時に改めて「保険に入っていて良かった」と実感するものだから、そういう事態になった時こそ、よりスピーディーに対応してくれるのが良い代理店という事になるわ。さっきの「保険代理店の選び方1」の不動産屋さんじゃないけど、保険に入る時は満面の笑顔で対応して、何かあったら「忙しい」じゃ、この代理店じゃない方がよかったかも……ってお客さんも嫌になっちゃうわよね。
うんうん、そうだよねー。ダンナの事務所の不動産屋さんもきちっと対応してくれればねー。
保険に加入するということは、自分でその代理店さんを選んで保険を買ったとも言えるわ。保険に加入している限り、代理店さんと長いお付き合いになるわけだしね。まあ、保険に限らずどんな商売でもそうだけど、その人の人間性が一番大事なの。コンビニでおにぎりを買うのとはちょっと違うしね。それに保険という商品、特に生命保険は「マイホームの次に高い買い物」と言われているものだから、本当に親身になってくれる人でないとお任せするのは心配よね。
そうだよねー。私にはたま姉という保険のプロフェッショナルがついているから安心だね。たま姉が保険代理店やっててくれてほんとに良かったよー。
ふふふ。ありがとう。そう言えば、そろそろゆかりちゃんが帰って来る頃じゃない?ところで勉強の方は頑張っているのかしら?
まあねー。成績もそこそこ良いし、このままいけば第一志望の私立中学には入れると思うよ。でもそうなるとお金がね……。
大事な一人娘のためでしょ。頑張ってね、ひとみおかあさん!
はいはい、がんばりまーす。あっ!そう言えば、この間あやちゃんと飲んだんだって?あやちゃんからメールが来てたよ。そういうときは私も誘ってよー。
あやかはいつも急に来るから、たまたまそうなったのよ。ひとみの場合は、ゆかりちゃんもいるから急に誘っても無理でしょう?
全然大丈夫だよー。そういう時はね、ダンナに早く帰ってきてもらうから。
……。