確定申告入門(1)

確定申告入門(1/2)

ひとみ(微笑)

こんにちはー。たま姉、早速確定申告の件で相談にきたよ。

たまき(通常)

あら、ひとみ。いらっしゃい。もう確定申告の時期なのね。なんだか1年経つのが早いわね。私もそろそろ書類をまとめておかないと……。

ひとみ(通常)

うちのダンナも忙しくて領収書とかそのまんまだから、今から私がそれをまとめなきゃいけないんだよね。この時期になるとゆっくり昼寝も出来ないし、大好きなゲームもご無沙汰だもん。確定申告が終わったら1週間くらい何もしたくないな。

たまき(汗)

もう、ひとみったら……。年に1回の確定申告くらいはしっかりお手伝いしてあげなさい。いつも寝てばっかりで楽しているんだから。

ひとみ(怒る)

そんなことないよ。家事はちゃんとやってるもん。

たまき(ウインク)

はいはい、わかったわよ。それで、今日は何を聞きに来たのかしら?

ひとみ(悩む)

毎年ダンナの確定申告を手伝っているけど、1年に1回のことだから、いろいろ忘れちゃってるんだよね。

たまき(通常)

それは仕方ないわよね。まずは確定申告とは何かと言うところから説明するわね。

たまき(説明)

確定申告というのは、1月1日から12月31日までの所得を計算して、その翌年の2月16日から3月15日までに必要な所得税を納めることを言うの。簡単に言えば1年間に納税すべき所得税の精算手続きのことね。確定申告義務がある人は、事業を営んでいる個人が主になるわ。それと『必ず確定申告をしなければならない人』以外にも、『税金の還付を受けるために行う人』もいるから気をつけなければならないわね。

ひとみ(通常)

うちのダンナの場合は、個人事業主で所得税を源泉徴収されてないから『必ず確定申告しなきゃいけない人』に当てはまるんだよね。

たまき(説明)

そうよ。給与所得者、つまりサラリーマンの方の場合だと、通常は会社側で年間給与を計算して源泉徴収で所得税を納めているから基本的には確定申告の必要はないけれど、源泉徴収されている人でも確定申告の義務がある場合もあるのよ。下に一覧を書いておくわね。

確定申告義務者とは

  • 源泉徴収されていない人
  • 年間給与額が2,000万円を超える人
  • 給与以外の副収入や年金所得の合計が20万円を超える人
  • 複数から給与の支払いを受けている人
  • 給与所得者の扶養親族で年間収入が103万円を超える人 など
たまき(ウインク)

ちなみに、源泉徴収についてはコラム第14回「年末調整」を参考にしてね。

ひとみ(喜ぶ)

そういえば、プロスポーツ選手や芸能人が確定申告をするのは、すごい年収だったり、個人事業主だったりするからだって、たま姉が前に言ってたのを思い出したよ。

たまき(説明)

ちょっとずつ思い出してきたみたいね。それと、もうひとつの『税金の還付を受けるために行う人』というのは、納めすぎた税金を返してもらう場合に行うの。源泉徴収されている人でも含まれるわ。

還付申告の必要がある人

  • その年の途中で退職し、その後就職していない人(源泉徴収過納)
  • 雑費控除、医療費控除、寄付金控除などの適用を受ける人
  • 配当控除、年末調整にかかる住宅借入等特別控除(住宅ローン控除)の適用を受ける人 など
ひとみ(納得)

うんうん、去年もそんな話を聞いたような気がするなあ。そう言えば、退職してその年のうちに再就職した人は再就職先で手続きされているから確定申告しなくていいんだったよね。

たまき(ウインク)

よく覚えてたわね。ちなみに税金の還付申告は過去5年間さかのぼって申請できるから、知らずに申告していない人にとっては朗報ね。そろそろ確定申告の方法も思い出してきたかしら?

ひとみ(悩む)

まずは税務署で確定申告書の用紙をもらって来てから……あ、それは当たり前だっけ。

たまき(説明)

うふふ、そうね。確定申告書の用紙は最寄りの税務署でもらってくる以外にも、郵送で取り寄せることも可能よ。国税庁のホームページで用紙をダウンロードして印刷したものを使うこともできるわ。また、国税庁ホームページで、画面の案内に従って金額等を入力すれば、税額等を自動的に計算して確定申告書を作成することができる「確定申告書等作成コーナー」というものもあるわ。

ひとみ(納得)

へー。自動計算してくれるなんて、国税庁のホームページも随分と便利になってきてるんだね。

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